3Dモデルの制作では「四角面で構成するのが良い」という話をよく見聞きします。
四角面で作ったモデルは面の流れが分かりやすく面の細分割がしやすいので便利、などが主な理由かなと思います。
個人的には三角面を使った方が最終的に良い場合もあると思いますが、四角面でモデルを構成する方法を自分の中で整理しておきたかったので自分用のメモをまとめてみました。
もくじ
パーツ単位で考える
四角面でモデルを作る時に必要な基本のパーツから見ていきます。
特殊な頂点

辺が3つの頂点

辺が5つの頂点
四角面でモデルを作る際に超重要なのがこの2つの頂点です。
これらを必要な場所に入れることで面の向きを変えたり行・列の数を増減したりできます。
注意点として、これらの頂点を動きの大きい場所に置くと歪みが出やすいです。必要な場所に最低限配置していくのが大事かなと思います。
またあまりに多い数の辺が一点に集中するのも歪みの原因になりやすいので、できるだけ5辺までにしておくのが良い気がします。
平面

四角形の平面です。一番きれいで使いやすい形なので、できるだけこれを使って立体を作っていくのが良いかなと思います。
円柱


これもとてもよく使います。平面の端同士がくっついた形ですね。
面の流れが同じバリエーションとして輪もあります。
角①
3つの辺が一点で交わる形です。出っ張る形と凹む形が作れます。

角②
5つの辺が一点で交わる形です。平面から凸状のものが出る場所に使えそうです。

穴

基本の四角面の中に穴があいた形状です。
組み合わせで作る

上記の穴はよく見ると5辺の頂点を4つ使って平面と輪をくっつけた形になっています。
角①もよく見ると3辺の頂点で出来ており、角②も5辺の頂点で出来ています。
こんな感じで、3辺と5辺の頂点を使って平面と円柱を組み合わせていくことが四角面だけでモデルを構成するコツかなと思っています。
列の数を増減
四角面だけでモデルを作る時の壁が「列の数を増減したい」というケースです。
個人的には、作業の流れとかモデルの仕様で差し支えないのであれば三角面を入れるのが合理的だと思います。
ただ、どうしても増減したい場合にはいくつかの方法があります。
1つの列を3つに増やす

これは指の付け根から手の甲のつなぎ目とかに使ったりします。
場合によってはまあまあ使い勝手が良いです。
1つの列を2つに増やす

これはかなりの曲者です…。
列を増やすことで行の数が左右で食い違うように増えることになります。
そのため、偶数の列数を持つ円柱を途中から奇数の列数に変えることはできません。(行の方がずれてしまいつながらなくなります)
2つの列を4つに増やす
列数を倍にする方法ならこちらの方が使いやすそうです。
真ん中あたりが少しいびつな配置になるので、できるだけ縦方向に滑らかな面の部分で使うのがよさそうです。

まとめ
四角面だけにしようとすることで無駄に面が増える場合もあり、特にポリゴン数が少ない時には無理のある面の流れになる場合もあるのでなかなか難しいです。
ノーマルマップを作るために面を細かく分割するなど絶対に必要なケースもあると思いますが、場面に合わせて要検討なんじゃないかなと思います。