3Dモデル制作について考える【Unity】

前回の記事までで物理演算+TPS視点の基本的なプレイヤーキャラ移動ができるようになりました。
ここから先は「攻撃・防御のシステムを作る」とか「ステージを作る」とかの作業に進むことになります。

でもまず先に、プレイヤーキャラのイメージをある程度固めてしまいたいかなと思っています。
少しUnityの作業から離れることになりますが、プロポーションやサイズ感が決まって画面内に配置してみないと全体のイメージが固まらない気がするので…。

前作品用のモデル

まず、ふと思いついて前作っていたゲームのモーション用モデルを取り込んでみました。
モデル・モーションともに自作で、歩きと走りのモーションが作ってあります。

意外とちゃんと動けていて良さそうです!
前のゲームでは仕様としてジャンプが存在しなかったのでジャンプのモーションがないのが惜しいです。

このモデルはBlenderに触って初めて作ったものだったので、色々と粗いところや気になる点が多いです。
まずはこのモーション用モデルをベースに基本のモデルを新しく作り直そうと思います。

Unity向けモデルの仕様

まず3Dモデル全般を制作する際「目的によって必要な仕様が違う」という点に注意が必要です。
3Dモデルの作り方はいろいろとHowToなどが公開されていますが、中にはゲーム用のモデル向きではない(VTuber用とかアニメーション制作用とか)情報も含まれていたりします。
UnityではHumanoidリグというものがあって、人型のモデルはこれに合うように作っておけばHumanoidの便利機能をいろいろと使えるようになっています。
逆に、二重関節などHumanoidに合わないものは使えないので要注意です。(Genericという汎用リグを使うことになるのかなと…)

UnityのHumanoidにはどうやら基本の仕様があるようです。
(見つけたのはかなり古い記事みたいで少し違うところもあるようですが、大体は同じだと思います)

https://blog.unity.com/engine-platform/mecanim-humanoids

抜粋すると、3Dモデルの基本姿勢「Tスタンス」について以下のような感じにするのが最適のようです。

  • キャラはz軸正面向き
  • 足は水平にしてz軸に沿う
  • 腕は水平にしてx軸に沿う
  • 手は平たくした状態で水平にしx軸に沿う
  • 指は水平にしてx軸に沿う
  • 親指は水平にしてxz軸の間で45度にする

なおこれはボーンではなくモデルのポーズを指しているとのことです。
モデルが正しくTスタンスになっているなら、ボーン自体は完璧に各軸に沿っていなくても大丈夫なようです。
(Tスタンスからの角度の差分でポーズが決まるから、ということなのかなと思います)

なおこちらの記事では胴体はHips – Spine – Chestで2関節と書いてありますが、2024年現在はオプションのボーンでUpper Chestを入れることができるようになっています。

↓2024年現在のHumanoidリグのボーンです。インスペクターでAvatarを選択してConfigureを押すと確認できます。

ユニティちゃんモデル

制作の参考用にUnity公式のキャラ「ユニティちゃん」のモデルをインポートしてみました。
インポート先のプロジェクトがURPだったのでテクスチャがピンク色になってしまって申し訳ないですが…。

眺めていると、Unity公式の仕様にはほぼ沿っているけれど100%数値的にぴったりに作られているわけではなさそうに思います。「だいたい合っているけど細部はモデルの雰囲気を優先」という感じでしょうか。

仕様の方で「手は平らにして指はx軸に沿ってまっすぐ」となっていても、指もボーンもぴったり直線にはなっていなかったりします。親指も45度はなさそうです。
なんとなく合わせればOKで、無理に数値を優先して造形をする必要はなさそうですね。少し安心です。

横から見るとこんな感じです。

仕様では「足を水平にする」とありますが、これは足の裏の接地面の話のようです。ヒールがあるならヒール込みでOK、またつま先ボーンの位置が足首ボーンより低い位置になるのもそれでOKみたいです。

あとユニティちゃんはUpperChestがないみたいです。
公式の記事でも「人間の胸郭の部分は曲がる角度が少ないからボーンは1つで良い」というような説明になっていましたが、実際に胸郭の部分が1つのボーンになるように配置されているみたいです。

UpperChestを入れるのは主に胸郭を曲げてアクションを派手に見せる誇張表現のためのようなので、どんな動きをさせたいのかで決めるとよさそうです。

まとめ

前は仕様が分からないままなんとなく適当に作ってしまったので、一度リセットしてきちんとした下地を準備していきたいです。
ユニティちゃんのモデルは公式のものでかなり参考になるので見てみるのがオススメです…!

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