スプラッター(Splatter / Splatter Color)はパターンをランダムに散布したような効果をお手軽に作れるノードです。
もくじ
Splatterノードとは
パターンの入力が1つあるノードです。グレースケールとカラーの2種類があります。

実はTile Generatorというパターン配置系でもっと細かい設定が色々できるノードがあり、SplatterはTile Generatorの簡易版という感じです。また名前が似ているノードでShape Splatterがありますが、そちらはハイトマップなどを扱うかなり複雑なノードのようです。
パラメーター
サイズ指定
Pattern Size WidthとPattern Size Heightで一つ一つのパターンの大きさを変えられます。位置は変わらないので大きくするとパターン同士が重なります。
重なる時の重ね方はカラーモードで違います。
グレースケール: 明るい色の部分が上になるように重なります。
カラー: グリッドの右下のパターンが上に来ます。(なぜか端だけ違うけど…)


拡大縮小をしたい場合、Zoomというパラメーターは端がタイリングしないテクスチャになってしまうのであまり使わない方がよさそうです。Grid Numberで調節するのがオススメです。
また「パターンサイズ」というパラメーターがありますが、このパラメーターは動いていないような…?(公式のリファレンスでも説明無しです)
ランダムっぽさを出すには
Rotation、Rotation Variation、Disorder Angle、Size Variationのあたりをいじるとそれっぽくなります。
なんとなく良い感じになるまで適当に動かしてみるのが楽しいです。
色々な使い方
覚えておくと少し便利な部分をまとめてみました。
別のテクスチャと重ねたい
初期状態だと背景色が不透明の黒になっていますが、カラースライダーから背景色のアルファを変更できます。背景色を透明にしてからブレンドノードでSplatterを上にして重ねればOKです。
パターンの配置が気に入らない
パターンの配置はシード値により必ず同じ位置になってしまいますが、ベースパラメーターの「ランダムシード」を変更することで配置の違うものを作成することができます。
Splatterでは出来ないこと
設定項目少なめで簡単に散布系の柄を作れるノードなので、出来ないこともあります。
複雑なことはTile Generatorで出来るので、必要に応じて使い分けするのが良いのかなと思います。
パターンをきっちり並べたい
Splatterでは縦横のグリッド並びをランダムにずらしていくことしかできません。
レンガや蜂の巣模様みたいにパターンをきれいにずらして配置したい場合はTile Generatorを使います。
ランダム化でもSplatterではグリッド並びのパターンの一部を抜けさせることはできないので、「レンガの一部が抜け落ちている」みたいな効果はTile Generatorを使います。
複数のパターンを使いたい
Splatterノードのパターンの入力は一つだけです。複数のパターンを使うにはTile Generatorを使います(6つまで入力できます)。
複数のパターンの重ね順を一定にしたい場合(必ず葉っぱの上に花を置きたい等)はSplatterをブレンドで重ねる方法が使えると思います。
パターンを細かく変形したい
パターンをランダムに左右・上下反転する、パターンの縦横比率をランダムに変更するなどもTile Generatorでなければできません。
作例
名前から気になって仕方がなかったのでスプラトゥーン的なインク柄を作ってみました。

ベースカラーとノーマルを作ったのでUnityのPlaneに貼り付けています。
あれは多分ゲームの中にこんな感じのものが沢山用意されていると思いますが、「リアルタイムで合成している」「合成結果を当たり判定としても使用している」っていうところがすごいなぁ…と思います。(どうやっているのか見当つかないです)
あと今回このテクスチャを作ってて気づいたのが、Splatterのグレースケールとカラーをそれぞれ別に作ってベースカラーとノーマルにしようと思ったらパターンの重ね方が違うのでうまくいきませんでした…。
グレースケールとカラーは別物だと覚えておくのが良さそうです。