Substance Designerはモデリングやパーティクル制作にすごく便利なのですが、一般的なお絵描きソフト等とは全く違うのでかなりとっつきにくい部分があると思います。
僕は公式サイトやWebの記事・海外の動画などいろいろ見て使い方を少しずつ覚えているところですが、断片的な知識の組み合わせで自分の中で体系的にまとめられていないので、改めて自分の勉強のために基本的な使い方をまとめてみようと思います。
もくじ
ファイルの作り方
まず新規ファイルの設定について。
左のテンプレートから使いたいものを選びます。一から作りたい場合はEmptyです。
グラフ名を適宜入れ(日本語OK)、サイズを決めます。サイズは基本的には「べき乗(2のn乗平方)」で指定しますが、真ん中の鎖マークをクリックして外すと違う値を指定できます。(左が横、右が縦の値)

画面の見方
ウインドウの初期配置は大体こんな感じです。
各ウインドウのタイトルバー部分を掴んで移動・サイズ変更をすることもできますが、戻したければ上部メニューの「ウインドウ」→「レイアウトをリセット」で元の状態に戻ります。

エクスプローラー
今開いているファイルや読み込んだ画像の管理ができます。
覚えておくと便利な点として、「別名で保存」のコマンドが上の「ファイル」メニューにはなく、ここのパッケージ名を右クリックしたメニューに入っています。

ライブラリ
左側にカテゴリ、右側にアイコン一覧が表示されています。基本的にはここから使いたいノードを選んでグラフウインドウに追加していく形になります。
注意点として、言語を日本語にしている場合は翻訳されたノードについて日本語でしか検索できません。そして翻訳されていないノードもかなり多いです。自分でフォルダ整理したりお気に入りに入れたりしつつ、記憶力と語学力を上げていくしかないのかもしれません…。
↓「グラデーション(ダイナミック)」と「グラデーションマップ」はカタカナでしかヒットせず、それ以外は「Gradient」じゃないとヒットしません。Gradationじゃないのも日本人には悲しい。


グラフ
これがメインのウインドウで、ここにノードを配置してテクスチャを作っていくことになります。
画面の上の方に操作ツールやよく使う基本のノード(アトミックノードと言うらしい)が並んでいますが、このウインドウについての詳しい説明は次の記事にまとめようと思います。

3Dビュー
テクスチャの状態をモデルに反映させて確認できるウインドウです。
最初モデルは角丸な立方体になっていますが、「シーン」から色々な形のものを選べます。


マウスを使ったカメラの操作は、画面上で
①左クリックしながらドラッグ → モデルを中心にカメラを回転
②右クリックしながらドラッグ → ズームインアウト
③ホイールをクリックしながらドラッグ → カメラを水平・垂直移動
となっています。
このモデル、グラフウインドウにノードを追加していっても灰色のままで何も変化がありません。
ノードのテクスチャを反映させるには、グラフウインドウの方でノードを右クリックしメニューの「3Dビューで表示」を選ぶか、ノードを右クリックしながら3Dウインドウのモデル上にドラッグすると項目一覧が表示されるのでそこから選びます。

項目が大量にあって訳が分からないですが、僕の場合はUnityに持っていくために作るのでUnityのシェーダーで使用する項目を指定します。
目的によって何のパラメータにが必要になるかはそれぞれなのですが、UnityのURP(Litシェーダー)だと以下のようなパラメータが設定できます。
Unity | Substance Designer |
Albedo | ベースカラー |
Transparency | 不透明度 |
Metallic | メタリック |
Smoothness | 粗さ(※階調を反転する必要あり) |
Normal Map | 法線 |
Height Map | 縦(誤訳?) |
Occlusion Map | アンビエントオクルージョン |
Emission | 放射 |
※Substance Designerの方は訳文が謎で、いろいろ試して多分これだろうという感じです。(表現方法もUnityのシェーダーとはやや違う気がします)
↓ベースカラー・メタリック・法線を指定してみた例です!

3Dビューに背景を表示する方法
3Dビューに背景を表示する方法が少しややこしいのですが、次のとおりです。
①3Dビューの「環境」→「表示」でプロパティウインドウに環境のプロパティを表示させる。
②プロパティの「表示コンポーネント」の「表示」を偽→真にする。

③ライブラリの中から「3Dビュー」というカテゴリを探し、「HDRI環境」から使いたいものを選んで3Dビューウインドウにドラッグする。

ちなみに3Dビューに「ライト」という項目がありますが、こちらは古い機能なのでデフォルトでは有効になっていないそうです。古い形式のファイルを開く時以外は使わない方が良いらしい…。
ライトはHDRI環境の方で自動的に良い感じになるようなので、好みのものを見つけて使うのがよさそうです。
2Dビュー
一つのノードをプレビューできるウインドウです。最後にダブルクリックしたノードがプレビュー表示されるようになっています。
また一つのノードの結果を画像として欲しいだけなら、毎回エクスポートしなくてもここから画像を保存したりクリップボードにコピーしたりできます。

プロパティ
各ノードや編集項目のパラメーターを変更するウインドウです。テクスチャを作る際のキモのような部分となります。
どのノードでも上の方に「ベースパラメーター」がありますが、明確な意図がなければここはあまりいじらない方が良いとのことです。(公式のリファレンスでも設定した値によってエラーの原因になるとのこと。特にピクセルサイズは1にしておくのが良いとのことです)
各ノードの固有のパラメーターは大体「特定のパラメーター」か「インスタンスパラメーター」以下にあり、こちらを設定していくことになります。

なんか変な風になって困ったなあ…という時は各パラメーター右上のメニューからリセットできます。
ファイルの保存について
.sbsファイルはどこに保存してもいいのですが、一つの.sbsファイルごとに一つずつフォルダを作ってその中に入れるのがオススメです。
Substance Designerでは画像ファイルの読み込みを行ったときに「ファイル名.resources」というフォルダが、また自動セーブを有効にしている場合は「.autosave」というフォルダが.sbsファイルと同じ階層に自動的に作られます。

これらのフォルダがうっかり行方不明にならないように、テクスチャごとの個別のフォルダに入れておくのが良いかと思います。
各画面の操作については、大体こんな感じです。
次の記事ではグラフ画面の使い方と簡単なテクスチャの出力方法を解説しているので、そちらも見てみてください。